2011年11月5日土曜日

「標準特許」とは

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朝鮮日報 記事入力 : 2011/11/05 09:02
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/11/05/2011110500391.html

欧州委、サムスンとアップルの独禁法違反で予備調査

 欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会は3日、サムスン電子と米アップルについて、独占禁止法違反の疑いで予備調査に着手した。
 欧州委は、移動通信規格の特許使用に関する現状を調べるため、サムスン電子とアップルに証拠資料の提出を求めたとした上で、資料提出は独占禁止法違反について調べるための予備手続きだと説明した。

 ドイツの特許専門メディア、フォス・パテンツは、今回の調査が主にサムスン電子を標的にしたものだとみている。
 アップルは移動通信規格に関する特許をほとんど保有していないためだ。
 サムスン電子は欧米だけで、移動通信関連の特許出願件数が推定1万1500件に達し、9カ国で進めているアップルとの特許訴訟でも特許を武器と見なしている。

 欧州委が調べているのは、サムスン電子が移動通信規格に関する特許を盾に訴訟を展開していることが、「FRAND」と呼ばれる標準特許の利用規則に違反しているかどうかを確認するためとみられる。
 FRANDとは「公正、合理的、かつ非差別的条件」の英語の頭文字を取ったもので、携帯電話を製造するのに必須の特許に関しては、
 特許を持たないメーカーも合理的な額の特許使用料を支払えば、該当する特許を利用して、製品を生産できる
とするものだ。
 「標準特許」を持ったメーカーが後発メーカーの製品生産を妨害することを防ぐ仕組みと言える。

 欧州委がサムスン電子に不利な判断を示した場合、サムスンはアップルとの訴訟で非常に不利な立場に追い込まれることになる。

 サムスン電子は
 「FRANDは規則を徹底的に守り、全てのメーカーに公平にライセンスを付与してきたので問題はない。
 調査には誠実に応じる」
と説明した。


 「標準特許」とはまあ、よく言ったものである。
 つまり、この手の特許は涙金をだせば誰でも使える、といったものじゃないか。
 どうみてもサムスンに不利である。
 これじゃ、訴訟にならない。
 涙金の額を決めてもらうようなものである。
 逆にいうと、その程度の誰にでも使える技術特許だということになる。
 あまり高度な技術ではない、ということになる。
 先にツバを付けた程度の技術ということになってしまう。
 明らかにサムスンに不利である。

 スマートフォンの販売台数でアップルを抜いてしまったサムスンにとって、
 「サムスンとアップルの劇的和解」という筋書きがほとんどなくなってしまった。
 これから、アップルはジワジワとサムスンの首絞めにかかっていくだろう。
 



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